【柴犬のはなし】イエローリボンを付けている犬は「そっとしておいて」~イエロードッグプロジェクトについて|愛玩動物飼養管理士

イエローリボンを付けている犬は「そっとしておいて」~イエロードッグプロジェクトについて|愛玩動物飼養管理士|スタジオ・ボウズ 柴犬のはなし

愛犬の柴犬エメがかわいすぎて「愛玩動物飼養管理士」を取得したデザイナーが、ペット飼育に関する情報を発信します。

黄色いリボンをわんこが付けている意味

「イエロードッグプロジェクト」「イエローリボン」をご存知でしょうか?

他の犬や人に何らかの理由で「近づいてほしくない」。黄色いリボンを首輪やリードに付けている犬は、そうした意思表示を示しています。欧米を中心に世界的に広がりを見せているなか、日本での知名度はまだまだです。

この記事では、「イエロードッグプロジェクト」の目的や詳細について紹介します。

イエロードッグプロジェクトとは

散歩中で行き合う人や犬に対し、何らかの事情で「近づかないで」「そっとしておいてね」という意思表示として、黄色いリボンを付ける運動が、イエロードッグプロジェクトです。

人や他の犬との交流が難しい犬への理解を深めるため、スウェーデンの心理学者やトレーナーのグループが始めたこのプロジェクト。現在では欧米や南アフリカなど各国に広がっていますが、日本ではまだまだ認知が広がってていないのが現状です。



イエローリボンを付ける理由

イエローリボンを付けている犬は「そっとしておいて」~イエロードッグプロジェクトについて|愛玩動物飼養管理士|スタジオ・ボウズ

イエローリボンを付けるのには、下記のような理由が挙げられます。必ずしも攻撃的でだからというわけではなく、人と犬がストレスなく過ごせるようにする目的の目印です。

健康上の理由

体のどこかが不自由なこと、手術後の回復期で激しい運動を避けていることなど、健康上の理由。人や他の人との接触を避け、ケガや症状の悪化を防ぐ目的です。

訓練・トレーニング中

人をサポートする仕事を担う犬が、トレーニング中である場合。訓練中に人や他の犬が近づくことで集中を削がれることを防ぐ目的です。

社会復帰の途上

虐待を受けていて人や社会に馴染む社会化が十分でなく、飼い主以外に恐怖を感じるため。ストレスを避けるために不用意に近づかれることを防ぐ目的です。

他の犬が怖い・臆病

極度に怖がり・臆病な性格のため、見知らぬ人や犬に近づかれるとパニックになるおそれがあるため。トラブルを未然に防ぐ目的です。

イエローリボンを付けたワンコを見つけたら

イエローリボンを付けている犬は「そっとしておいて」~イエロードッグプロジェクトについて|愛玩動物飼養管理士|スタジオ・ボウズ

黄色いリボンなど目印を付けているワンコに行き合っても、近づいたり触ろうとしたりせず、そっと距離を取りましょう。

普通のワンコでも見知らぬ人にいきなり近づかれたり触られたりするのが、ストレスになることがあります。事情を抱えたワンコであればなおさらで、見つめられるだけでも負担になることもあります。

人はケガをするリスクを、ワンコはストレスを感じたり加害者になったりするリスクを、それぞれ避けられます。

黄色いリボンや目印をつけているワンコを見かけたら、「見つめない、近づかない、触らない」という優しさで応えましょう。



イエローリボンを付ける側(飼い主)が気をつけること

新幹線に柴犬を乗せる方法|スタジオ・ボウズ

安易に付けないこと

人と犬との交流は1万年以上も前にさかのぼるといわれており、人とのつながりがワンコの前提となっていると言っても過言ではありません。そのため、愛犬が周囲の環境や社会に馴染むようトレーニングし、コミュニケーション能力を育むことも愛情のひとつです。

怖がっているからといって、周囲から遠ざけるためにイエローリボンを付けることは、愛犬の社会化のチャンスを阻害することにつながりかねません。イエローリボンを付けるかの否かの判断は慎重に考える必要があります。

獣医師やトレーナーに相談も

うちの柴犬、子どものころは周囲の音を怖がって、散歩に出ても身動きしない子でしたが、徐々に周囲に慣れ、今では散歩大好きっ子になりました。

とはいえ、いつまでも散歩を極度に怖がるといった場合、飼い主としては「いやなのかな」「散歩嫌いなのかな」と、いろいろ悩んでしまうところ。なかなか判断がつかない場合は、獣医師さんやトレーナーさんなどプロに相談してみましょう。

まとめ

このプロジェクトの目的は、黄色いリボンを通じてワンコが持つさまざまな事情を想像し、理解すること。

イエロードッグプロジェクトは、ネット上で情報が得られるものの、認知が広がっているとはまだまだ言えません。プロジェクトの普及を通じて、ワンコたちへのささやかな優しさが広がることを、いち愛犬家として願っています。

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