ペットを伴っての旅や移動。吠えないか、粗相しないか…何かと心配で、乗用車で移動するのが気楽なものです。
しかし移動が長距離となると運転がキツイ…ということで、愛犬同伴での移動は新幹線をよく利用します。
新幹線にペットを乗せることは可能。その方法とルール、事前準備についてまとめました。
新幹線に乗せられるペットの種類
以下のルール内であれば、新幹線に乗せられます。
- 小犬、猫、鳩またはこれらに類する小動物
- 猛獣やへびなどは不可
- 長さ70cm以内で、タテ・ヨコ・高さの合計が90cm程度のケースにいれたもの
- ケースと動物を合わせた重さが10kg以内
小型犬や子犬、猫のほか、ハムスターなどの小動物ならOK、ということですね。
中型・大型犬は無理…
犬の場合、体格がポイントとなります。「長さ70cm以内で、タテ・ヨコ・高さの合計が90cm程度のケースにいれたもの」とありますので、そうしたケースに入らない中型犬・大型犬は不可となります。
幸い、うちの愛犬は柴犬ですが、体重が8kg台で体格も小さめ。上記サイズ内のケースに収まります。
ペットカートの場合、折りたたみ・ケースを取り外せるものなら可
なおケースは全身が入り、顔や体の一部が出るようなものでないこと。また抱っこ、リードでつなぐ、ドッグスリングに入れる、ペットカートに載せたまま、といった状態での乗車はできません。
要は乗車中は原則、ケースの外に体を露出させてはならないというルールです。
またペットカートの場合、カートを折りたたむことができ、かつケースを分離させることができるものであれば、乗車時にカートは折りたたみ、ケースは手持ちで乗車することが可能です。
今までの経験から言うと、「普通手回り品きっぷ」(後述)を購入する際、カートからケースが外せるかどうかはほぼ必ず尋ねられます。
一方、明らかなサイズオーバーを除いて、ケースのサイズをシビアにチェックされることはありません。たいてい目視の確認です。ただし厳しい駅員さんに当たるとどうなるかはわかりません。
ペット料金は1ケースにつき290円
ペットは手回り品の扱いのため、乗せるには「普通手回り品きっぷ」が必要です。
ケース1つにつき、290円です。
駅によって異なりますが、みどりの窓口や駅員さんがいる改札口で購入することができます。
ケースにきっぷを取り付け
「普通手回り品きっぷ」を購入し、ケースに取り付けます。きっぷの様式はJR各社によって異なります。
これは九州新幹線さくらに乗車した際のJR西日本でのきっぷ。ただのレシートですね。ケースの取っ手などにぐるっと回らせてセロテープで貼るだけ。味も素っ気もありません…
こちらは九州新幹線みずほに乗車した際のJR九州のきっぷ。かわいいイラストの付いたペットカードが添付されています。
※2021年12月追記
イラストカードは廃止された可能性があります。2021年12月に利用した際、交付されたのはきっぷのみでした。
こちらはきっぷ本体とペットカードの裏面。きっぷにはケースにくくりつけるための針金が付いています。
ペットの乗車位置は
ペット専用の座席確保はNG
ペットはあくまで手回り品で、人ではありません。そのため1席分の指定席券を購入し、ペット用に専有することはできません。
乗車位置は足元か膝の上
乗車位置は、膝の上か足元。ずっと膝の上というのは大変ですので、実質的には足元になるでしょう。
足元が窮屈だからと、決して通路に置かないようにしましょう。実際、そうしている人を目撃したことがありますが、通路の邪魔になるばかりか、ペットにとってもストレスとなりかわいそうです。
乗せるまでの事前準備
ケースに慣れさせおく
電車や人の行き交う音に囲まれ、ペットにとって快適とは言えない車内。ケースの中が自分にとっての安心空間、シェルターだと思ってもらうため、事前に慣れさせておきましょう。吠えを防ぐことにもつながります。
トイレ・散歩は事前に
ケース内では体を自由に動かせません。乗車前に散歩してストレスを解消させておきます。また粗相してしまわないようトイレも済ませておきましょう。
持っておくと安心な快適アイテム
乗車中に愛犬が快適に過ごせるためのアイテムを用意しておくと安心です。
- おやつ(お気に入りのもの)
- 水分補給のゼリー
- トイレシーツ・お掃除シート
特に水分補給ですが、足元が狭かったり揺れがあったりで、給水器やお皿から飲んでもらう、というのはなかなか難しいものです。
そこで水分補給の「ペットスエットゼリー」。差し出せば美味しいとわかるのかペロペロ、簡単に水分摂取ができます。
移動手段、どれが安心で低負担?
ペットを伴う長距離移動は、乗用車・新幹線・フェリーにおおよそ絞られます。
飛行機にも乗せられることは乗せられますが、座席には連れて行けず貨物扱いです。飼い主から離れること、気温や気圧の変化、積み下ろしの環境などを考えると、ペットにはかなりストレスフル。健康を損なうおそれもあり、とても利用する気にはなれません。
2023.12.7更新 そんななか、こんなニュースも。
独断と偏見、想像ですが、人とペットへの負担は下記のようにまとめられるのではないでしょうか。
新幹線 | 乗用車 | フェリー | |
---|---|---|---|
人への負担 | 低 | 高 | 低 |
ペットへの負担 | 中 | 低 | 中 |
所用時間 | 中 | 長 | 長 |
ドッグランが整備されているサービスエリアが増えてきました。休憩がてらトイレや散歩をすることができ、車移動は愛犬にとって負担が軽いと言えます。一方、人にとっては長時間運転の負担が大きいという面があります。
またフェリーでペットが乗せられるプランはいくつかありますが、これも年末年始などの混雑時期では予約を取るのが至難の業です。
ともあれ新幹線は、現実的かつ双方に負担の軽い移動手段と言えます。乗車中のマナーを押さえれば、そんなに難しい移動手段でもありません。
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