コミケ、コミティアなどの同人イベント、またはクラフトフェアなどで必要になるさまざまなディスプレイ用品。
ディスプレイ棚もそのひとつですが、既製品では欲しいサイズがなかったり、かさばってしまったり…なかなかぴったりの既製品がない、ということがあると思います。そこでDIY!
軽くて、工具なしで組み立てられて、かさばらない
自作する上でのポイントは下記です。
- 軽くてある程度強度もある
- 安い材料費
- カッターナイフなど身近な工具で加工できる
- 工具なしで組み立て、分解ができる
- 繰り返し使え、持ち運びにかさばらない
プラダン(プラスチック段ボール)で作るメリット
プラダンは、ポリプロピレン(PP)を原料としたプラスチック製のダンボール。繰り返し利用ができ、紙の段ボールと違って水にも強く、コスパにも優れています。
制作物の用途とサイズ
下記のような想定に基づいて、図面を決めます。
- 2段
- B5~A4サイズの薄い本を載せる
- 頒布物が見えやすいよう、また前に倒れてしまわないよう、後ろに傾斜させて棚板をつける
プラダンの厚みは4~5mm
プラスチックですので、強度を過度に期待するのは禁物。薄い本や小物を陳列する用途にしておきましょう。
市販のプラダンシートの厚みは種々ありますが、強度と加工のしやすさのバランスを考えて、厚み4~5mmを使用するのが適度かと思います。
市販されており、ホームセンターやAmazonなどでも購入できます。
側板の加工
両脇の板です。棚板を接合するためのほぞ穴(メス)をあけます。
頒布物が前に倒れてしまわないよう(特に薄い本は自立しないため余計に)、上向きに傾斜するようほぞ穴の位置を決めます。
プラダンは、中芯で2枚の板をつないている中空の構造です。この中芯に結構固く、カッターナイフの刃が持っていかれることがあります。そのため、この中芯の方向に沿って穴をカットするようにすると、ミスが少なくて済みます。
棚板の加工
頒布物を受ける棚の部分です。幅は載せる頒布物によって長さを決めます。400mmはA4タテ、B5タテがひとつずつ横並びで置けるサイズです。
頒布物を載せる受けの部分は奥行き20mmにしています。これも頒布物の内容によって決めましょう。
側板と接合するために両端にほぞの突起(オス)を残してカットします。
不意に抜けてしまわないよう、オスの突起の深さはプラダンの厚み+αに。入れた時に棚板からはみ出る程度にします。
片方の面だけをカットするとそこがガイドとなり、折ることができます。
側板と棚板をつなぐほぞ加工のポイントまとめ
- 棚板のほぞ穴(メス)は、実際切り出した側板を押し当てて位置決めする
- メスの長辺は、オスの長辺より5mm程度多くし、余裕を作る
- オスの角を落として入りやすくする
側板に施すほぞの穴(メス)の位置決めが少し難しい作業です。寸法を計算して位置を割り出すより、実際に切り出した棚板を側板に当てて、加工箇所にスミ(印)を付けていく方が確実です。
ホゾは意外と固くて入りづらいものです。そこで各ほぞのメス(穴)の長辺は、オス(突起)よりも長辺より5mm程度大きく加工しておきます。
またほぞのオスは、角を落としておきます。これでさらに入りやすくなります。
側板の底部の加工
必須の加工ではありませんが、側板の底部が一直線のままだと、ガタつきの原因になることがあります。間をかき切り、四足の形にします。
組み立て
すべての加工が終わったら、組み立ててみます。うまく入らないときはほぞ穴の大きさを広げるなどしてみます。
プラダンは手の力でも曲げることができるので、いろいろ調整してすんなり入るベスポジを探してみましょう。
棚の横幅の限界は?
棚の横幅の限界は載せるものにも寄ると思いますが、あまり幅広くすると、横方向のグラつきが激しくなる可能性大です。ほどほどのサイズを2台並べる方が得策かもしれません。
快適なディスプレイ環境を
分解すれば500mm四方以内、厚み20mm程度に収まり、既製品に比べ超省スペース。まったく重くもなく運搬の負担になりません。
今回はディスプレイ棚ですが、ちょっとした収納ケースもプラダンで作ることができます。いろいろ工夫して、自分の好みのディスプレイ環境を構築しましょう!
DTP・印刷系のデザイン承ります
フライヤー、ポスター、パンフレット、小冊子など、さまざまな紙媒体のデザインを承ります。発信する情報に合わせ、最適な媒体・デザインをお作りします。