「ザザッ…」「ジジッ…」という効果音が似合う、ノイジーな文字エフェクトの作り方です。
なぜ「NieRっぽく」なのかというと、人気ゲームシリーズ「NieR」の新タイトルのティーザームービーを見て思い当たった、だけですね…。このゲーム、世界観がかっこよくて好きです。
この文字の「ジジッ…」とノイズが加わる部分を作成します。
少々、細かい作業の繰り返しなので、目次なしで順番にご説明します。
新規コンポジションを任意の長さ(10秒もあれば十分でしょう)で作成します。
【1】文字を用意
AfterEffectsか、Illustratorなどで作成・読み込みます。これにエフェクトをかけていきます。
【2】グリッチエフェクトの元となる平面を用意し、プリコンポーズ
エフェクトの元となる(なんか言い方がヘンですが…)平面を用意します。ここでは名前を「glitch」に。色はなんでもOK。
そして、あとで編集しやすいようにプリコンポーズ。コンポジション名は「glitch comp」に。また「すべての属性を新規コンポジションに移動」をチェックします。
【3】平面に「フラクタルノイズ」をかける
作った「glitch comp」をダブルクリックしたのち、「glitch」に「エフェクト&プリセット」パネルから「フラクタルノイズ」を適用します。
【4】フラクタルノイズを調整
適用したフラクタルノイズを調整します。「ノイズの種類」を「ブロック」に変更、「明るさ」「コントラスト」などをお好みに調整します。
【5】ノイズの動き・スピードを設定
ノイズにわちゃわちゃした感じの動きと速さを設定します。同じくフラクタルノイズの「展開」の時計マークをalt/optionキーを押しながらクリック、エクスプレッションを表示させます。
エクスプレッションの枠の中に「time*3000」と入力します。数字は速さの値のようなもので、大きくするほど速くなります。
【6】コンポジションをつくり、レイヤー配置
新たなコンポジションをつくり、そこに「グリッチノイズ(ここでは「glitch comp」)」「文字」の順で配置します。「glitch comp」レイヤーは見えている必要がないので、不可視にします。
そして、グリッチノイズと文字レイヤーの間に調整レイヤーを設置します。
ここまでのレイヤー配置は下記の通りです。
【7】調整レイヤーでノイズ調整
文字の上に置いた調整レイヤーに、「エフェクト&プリセット」パネルから「ディスプレイスメントマップ」をかけます。
そしてエフェクトコントロールパネルなどで、「マップレイヤー」をグリッチノイズのレイヤーに変更します。これで文字にノイズが適用されます。
また「最大水平置き換え」「最大垂直置き換え」を調整します。ノイズの振れ幅が変わります。
とりあえず、こんなノイズがかかりました。
【8】調整レイヤーを分割・コピーしてノイズを乗せたい位置に配置
あとは簡単です。調整レイヤーがあるところにノイズがかかる状態になっていますので、任意の箇所で「cmd/ctrl」+「shift」+「d」+クリックでクリップを分割&コピーします。
そして不要な部分は削除し、それぞれの調整レイヤーの長さや位置を任意で調整していきます。
【9】完成!
以上で完成です。グリッチノイズのみの解説ですが、さらにぼかしやテレビノイズなどをのせると、さらにいい感じに仕上がります。ぜひトライしてみてください。
【10】手間をお金で解決する場合は…プラグイン「Glitch 7in1」の使い方
とはいえ、この作業はなかなか骨の折れる作業。手間をお金で解決する場合は、7種類のグリッチ系エフェクトを備えた有料のプラグイン「Glitch 7in1」が使えます。下記に使い方を解説しています。